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2009年01月 アーカイブ

2009年01月26日

PJとの会話
「ラブとニューファンドランドは親戚?」

パパ: 体重も現状維持だし、おしっこのpHも6.2から6.5の酸性で、
    調子よさそうじゃない。
    
    でも、ラブたちは、ごはんを酸性にしないと、おしっこが
    アルカリ性になりやすいから油断はできないけどね。

PJ:  ラブだけ?

パパ: いや、先週、TVの【ザ!鉄腕!DASH】で、自分ちのお風呂に
    飛び込んでひんしゅく買ってた内弁慶のニューファンドランド
    とか、ジャーマン・シェパードとか、犬種によって、酸性の
    ごはんをあげなきゃいけない犬種がいっぱいいるよ。

PJ:  ニューファンって、好きなタイプなんだ。

パパ: ラブラドール・レトリーバーって、
    カナダのニューファンドランド島にいた黒いウォーター・
    ドッグらしいから、きっとルーツはいっしょだね。

PJ:  じゃ、ラブとニューファンは親戚?

パパ: どっちもニューファンドランド島出身だから、そうかもね。

PJ:  ラブラドールってラブラドール半島出身じゃないの?

パパ: 地図をよく見りゃわかるけど、
    ラブラドール地方ニューファンドランド島は、
    ベルアイル海峡ってとこで隔てられているんだ。
    だからニューファンドランド島の南部原産のラブは、
    ラブラドール半島とはあんまり関係ないみたいだね。

PJ:  じゃ、何でラブラドールっていう名前なの?

パパ: 君たちラブの祖先はカナダのニューファンドランド島から
    やって来て、イギリスのイヌと交配して生まれたらしいけど、
    同じカナダだからいいだろうって、海峡を隔てた海岸の
    名前をとってラブラドールと命名したらしいんだ。

PJ:  北海道の函館産のイヌが、青森犬って呼ばれてる感じだね。

パパ: どっちにしてもイギリス人は、ラブラドールはイギリス原産と
    言ってるけどね。

PJ:  ふーん、そうなんだ。

パパ: それはそうと、イアン・ダンバー先生の「ダメ犬克服大作戦」
    とか、先週はずいぶん熱心にTVを見てたね。

PJ:  ニューファンのリリーちゃんとか、
    超ハイパー・ドーベルマンのレオ君とか、
    問題犬がいっぱい出てたから、ちょっと心配だったんだ。

パパ: でもみんな上手くいったじゃない。

PJ:  ダンバー博士だからだよね。

パパ: そうとは限らないけど、PJはとにかく、ごほうびがもらえる
    トレーニングだったら、何でもいいんでしょ?

PJ:  そんなことないよ。

パパ: そう?
    じゃ今度は、TVチャンピオン【ダメ犬しつけ王選手権】優勝の
    森田誠さんのスタイルでしつけしようかな。

    ごほうび全然ないけど、いい?

PJ:  えっ?それって、チョー困ります。
    PJはダメ犬は卒業したので、絶対ダンバー博士の
    ごほうびの方のしつけでお願いします。
    ダメ犬しつけ王の方法は、パセリで試してください。

2009年01月19日

ブルドッグの顔からしわが消える?
ルックス至上主義から・健康第一主義へ

イヌの免疫力を低下させている大きな原因は、次の4つというのが定説だ。

1) 近親交配
2) 環境汚染
3) ワクチン
4) フード

どの原因も、話すと長くなるので、いずれ少しずつ紹介するつもりだけれど、今回は、近親交配。

先日、時事通信がロンドン発の情報として
「ブルドッグ、あの顔立ちが消える?=有力愛犬団体が繁殖基準改正ー英」という短いニュースを流した。
これは大げさに言うと、イヌの歴史上かなりエポックメーキングな出来事として、後の世に語り継がれることになるかもしれないほどのニュースだ(と思う)。


以下は、その記事の引用。

【ロンドン14日時事】英国でさまざまな犬の体形や顔立ちが変わろうとしている。「ブリーダーが近親交配によって犬の姿を変形させ、不健康な犬を繁殖させている」との批判に応え、同国の代表的な愛犬団体ケネル・クラブが209犬種の繁殖基準を改正したためで、人気のブルドッグも今後、大きくしわの寄ったあごが見られなくなるなど本来の姿を取り戻すことになる。14日付のタイムズなど一部英紙が報じた。
 BBCは昨年夏、犬の繁殖方法の問題点を扱ったドキュメンタリー番組を放映。この中で、「ブリーダーたちはコンテストで優勝できるように、数十年にわたり無理な近親交配を重ね、がんやてんかんなどを発症する犬が少なくない」などと批判。大きな反響を巻き起こした。
 この基準改正を受け、ブルドッグは小さく引き締まった顔、長めの脚、細い胴体と、現在からは想像できない姿に生まれ変わる。
 しかし、ブリーダーの協議会は「ブルドッグが全く別の犬になってしまう」と反発、同クラブを相手取り法的措置も辞さない構えだ。


というわけで、そのブルドッグのビフォー&アフターがこれだ。


引き締まった顔、長めの脚、細い胴体の近い将来のブルドッグ?
Photo arrangement and © : 10hoho


イギリスのThe Kennel Clubは、言わずと知れた純血犬の総本山。
この総本山が、従来のルックス至上主義から、健康第一主義に宗旨替えを発表したのだ。

そもそも現代のイヌたちがことごとくがんなどの病気で死んでいくというのは、繁殖の選別基準が健康や気質、作業能力を差し置いて、外観重視になっているからだ。

ドッグショーでチャンピオンになるためには、限りなく各犬種のスタンダードに近いイヌが有利だ。
その犬種のスタンダードに適合したイヌを作出するためには、時々出現する“理想”のルックスを備えたイヌの、極端な近親交配の繰り返しが手っ取り早い。

しかし、近親交配は遺伝的疾患を増加させる。

たとえば、イングリッシュ・コッカー・スパニエルやスプリンガー・スパニエルの激怒症候群、ボクサーの心臓病、フラット・コーテッド・レトリーバーの腫瘍、ラブラドールや大型犬に多い股関節形成障害、プードルのてんかん、その他、難聴、盲目、血友病など、特定の純血種に多い疾患はすべて近親交配に起因する遺伝的疾患と考えられている。

その点、ミックス/雑種(イギリスでは混血と呼ぶらしい)は、血縁関係にない両親が同じ悪質な遺伝子を持っている確率が低く、遺伝子型の多様性が保持されるので、比較的健康なイヌが多い。

この辺の事情は、スティーブン・ブディアンスキー著【犬の科学】
(築地書館)
に詳しい。
(右の“My Favorite Books”をチェックのこと)


で、Kennel Clubは2009年3月1日をもって、母と息子、父と娘、兄弟と姉妹を両親とするパピーの登録は受け付けないそうだ。
そして、ドッグ・ショーの判定基準に健康と気質を加えるとも言っている。


なにを今さらと思うかもしれないが、これが歴史のチェンジ前の現実なのだ。


今回、Kennel Clubが近親の繁殖を禁止するために厳しい新しい規則を導入し、外見重視から遺伝的多様性路線への大転換を発表し、異系交配を推奨したことは、純血種が健康で幸せな一生をおくることへのとりあえずの第一歩として、高く評価したい。

2009年01月12日

アボカドの毒に気をつけて

去年の暮れ朝日新聞に「酒、チョコ、ナッツ…ペットには毒」という記事が掲載された。
パーティーシーズンを前に、食べ残しをペットにやらないでとの全米動物愛護協会/ASPCAの警告を紹介したものだ。

記事には、愛犬家にとっては常識ともいうべき、イヌに与えてはいけない食品が列挙されているが、やや意外なのがアボカドかもしれない。


2008年12月24日付けの朝日新聞の記事 (クリックで拡大)


アボダームという比較的ポピュラーなドッグフードがあるが、これはアボカドの果肉を主原料に加えて、アボカドに含まれるアボカドオイルでの体質改善をセールスポイントにしている。

アボカドオイルには必須脂肪酸のオメガ6(リノール酸)が10〜40%含まれ、コレステロールを下げ、アルカリ性の体質を維持する働きがある。
実際にアボダームを与えると毛艶がよくなったり体臭が改善されたりするのは事実だ。

【ポチのおみやげ】が飼い主さんに聞いたリアルタイムアンケートでは、アボダームは69ブランド中9番目の人気だ。

このフードとアボカドの関係について、輸入元からのニュースリリース等がないところを見ると、特に問題はないのだろう。

わが家の先々代のラブたちは一時期、アボダームを主食にしていたことがある。
お恥ずかしいことながら、当時はイヌの食事に対する問題意識が希薄だったせいで何も感じなかったが…。


で、ASPCAのサイトに行ってみると、“ペットの毒”の項目に“ペットに与えてはいけない人用食品トップ10”というコーナーがあって、アボカドに関し下記の記述がある。

 アボカドの葉、果物、種と皮にはペルシン(Persin)がふくまれていて、
 犬は嘔吐と下痢を引き起こすことがある。
 鳥と齧歯類は、特にアボカド中毒に敏感で、(中略)少量の摂取で致命的になる場合がある。


最近多い愛犬の手作りごはんのレシピ本でも、アボカドは栄養価の高い果物としてとりあげられていたりするので注意が必要かも。

本日のPJとパセリの晩ご飯:
馬肉、レバー、ビタミンC、タラ肝油etc.
表面の粉末は、小麦胚芽&ふすま、ビール酵母、海草、ハーブなど。

朝食は穀類、野菜、殻付き生卵など。おやつに生骨。

上のASPCAの“トップ10”では、生肉、生卵、生の骨は厳禁ということになっている。

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