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生フードについて考える 3
生骨って何のこと?

いつになく真剣に書いてますよん。

生肉中心の食餌で大切なことは、リンとカルシウムのバランスを1:1〜2の比率に保つこと。生肉に大量に含まれるリンが、体内のカルシウムを消耗するので、カルシウムを十分に摂取する必要があるためだ。通常は、全体の10%程度の生骨を与えることになる。

与え方としては、粉砕した骨を生肉に混ぜる方法が簡単。ただし、粉砕骨が入手できない場合は、鶏の手羽先、柔らかい鶏や鴨の首、もしくは馬のアバラ軟骨がおすすめ。これなら仔犬や小型犬、骨が不慣れな犬にも向いている。



Photo: ご存知、手羽先。
どうしても菌が心配なら、リンゴ酢に浸してから与える手もある。
臭いがキツくなるけれど、抗菌作用に加えて、食品からの摂取がむずかしいトレースミネラルの補給にもなるので、一石二鳥!


鶏の骨は縦に割れ、のどや胃に刺さって危険だという意見も根強いが、加熱せず、生で与える限り安全。特に手羽先は、パッドに包まれているので危険はない。



Photo: 鴨の首、通称「鴨ネック」をミンチしてみた。
軟骨なのでそのままでも与えやすい。「鴨ネック」は、骨より肉が多いカモ?


便が白くなったり、白くて硬い便が出たりするのは、骨の与えすぎなので注意。

食餌以外に、生の骨を1週間に2〜3回与えることも大切。前述のとおり、粉砕骨や軟骨で必要な量のカルシウムが摂取できるが、それに加え、犬の本能を刺激する特別なごちそうである生骨を与えることで生じる、下記のメリットも見逃せない。



Photo: 馬のアバラの軟骨。これも柔らかいので初心者(犬)におすすめ。
これは、どこの馬の骨かというと、会津の馬の骨。


1: 生の骨をかじることにより、歯垢や歯石のないきれいな歯が維持できるとともに、歯や歯ぐきの疾患を予防し、あごを強化することができる。

2: かじる本能が満たされ、幸せな気持ちになるため、ストレスから解放され、犬のQOL/生活の質も向上する。


あまりかじらず、飲み込む癖のある中型犬、大型犬には、膝関節部分の骨がおすすめ。この骨なら、とても硬く簡単に砕けないため、飲み込むことはない。牛の骨を与える場合は、汚染の可能性が少ない仔牛の骨を。


「生フードについて考える」は、
下記の順番で掲載中です。
1: そもそも“生フード”って何?
2: “生”のメリット・デメリット
3: 生骨って何のこと?
4: 穀類っていいの?悪いの?
5: どのくらいの量を与えるの?

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2010年05月17日 19:32に投稿されたエントリーのページです。

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