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賛否両論有ります

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鶏の骨


オーストラリアの獣医、Dr.ビリングハーストはその著書〈Give Your Dog A Bone〉の中で、“生の肉付き骨”を食餌全体の60%与えるべきで、そのうちの80%は手羽が良いといい切っています。熱を加えない生の鶏の骨は縦に割れたり裂けたりしないので危険ではないということのようです。逆に加熱した鶏の骨は砕けやすく、齧った時に縦に裂けて鋭利な形になり、消化器に突き刺さる可能性があるので、危険な食品に分類されています。しかし、「食べ物は加熱したら柔らかくなって消化が良くなるのは当たり前」という理由で、鶏の骨は何ら問題がないという発言も時々見かけます。

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レーズン・ぶどう


現段階で何が原因なのか不明ですが、アメリカのASPCA(動物中毒管理センター)の最近10年間の調査によれば、ぶどう中毒の発症事例が多数あり、そのうちの何頭かが死亡したと、平成18年の日本獣医師会のセミナーで報告がありました。 ということですので、ぶどうやレーズンは避けたほうが無難かもしれません。ただし、同じアメリカの獣医学者のR.H.ピトケアンやハーバリストのG.L.ティルフォードの両氏は、自著の中でレーズンを推奨しています。

また、ブロッコリーの項目で登場した、ウェンディ・ボラードとケリーL. ブラウンの両氏は、共著の「Holistic Guide for a Healthy」のなかで、バナナ、プラム、プルーン、アプリコット、リンゴとともにレーズンをあげ、果物に関して「犬の欲しがるものは何でもあげましょう」といっています。(どちらを信じますか?)。

個人的なことですが、管理人の愛犬シャギー/フラットコーテッドは、7歳当時にアイスクリーム用に作っておいたラムレーズンを1瓶・150g程度、自分でふたを開け、家人の留守中に平らげましたが、多少酔っぱらっていた程度で、中毒にはなりませんでした。




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卵白


卵はすぐれたタンパク源で、ビタミンAも豊富です。しかし俗説ですが、黄身は大丈夫だが、白身は犬に良くないから与えられないといわれたりもします。確かに、加熱しなければ卵の白身に含まれるアビジンという物質がビタミンの一種であるビオチンと結合し、ビオチン結合症を起こし、皮膚炎や結膜炎を発症するといわれています。ただし全卵の形で与えたり、火を通しさえすれば問題はありません。いずれにしても、大量に生の白身を食べさせることは禁物です。

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生肉


動物は本来、火の通っていない食物を食べて健康を保ってきたのだから、それが生物学的に適正なやり方だというのが生肉派のコンセプトです。一方、それは理解できるけれど、生肉は雑菌や寄生虫の心配があるし、食中毒防止のためにもボイルするべきだというのが慎重派の意見。 これに対して生肉派はこう反論しています。すなわち昔から生肉の習慣がある犬たちだから、健康であれば多少の病原体が体内に入っても体が生肉を代謝できるようになっているので心配無用と。

素性のはっきりした新鮮な生肉がコンスタントに入手可能なら生肉でもOKで(トキソプラズマ症の危険性がある生の豚肉は厳禁)、少しでも不安なら加熱が無難というところでしょうか。
どちらにしても肉だけというのは×で、生か軽くボイルした野菜ときちんと火を通した穀類、内蔵、骨、さらに必須脂肪酸と適当な栄養補助剤も加え、栄養のバランスを取るというのが生肉派です。
(BARF/生物学的に適正な食餌の提唱者、Dr.ビリングハーストは穀類は犬たちに不要といっているようですが。)
もともと雑食なんだから、毒といわれる食材以外のものを、それなりに栄養のことも考え、愛犬をよく観察しながらながら適当にやればいいんじゃないのという人もいます。

そんなことより市販の良質のドライやウエットのドックフードをきちんと食べさせるのが一番という人が大多数という統計もあります。




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ミネラルウォーター


ミネラルが豊富に含まれているので結石を引き起こす可能性があるという記述を見かけます。マグネシウムやカルシウムなどのミネラルの含有度の高いミネラルウォーターの過剰摂取が良くないとの主張です。(水中のマグネシウムとカルシウムの量のことを、一般的には硬度といいます。)しかし結石の原因はミネラルのとり過ぎだけではありません。いずれにしても、ミネラルの含有度の低い軟水のミネラルウォーターなら問題ないということです。地域によって水の硬度は異なりますが、軟水の日本の水から作られるミネラルウォーターならひとまず安心ということでしょうか。(硬度の分類は、軟水:0〜100mg/l未満、中硬水:100以上〜300mg/l未満、硬水:300mg/l以上となっています。国内では硬度0.5〜1800mg/lのミネラルウォーターが販売されています。)

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